« 2020年2月 | トップページ | 2020年12月 »

2020年11月

2020年11月13日 (金)

第46回公演「Rights, Light ライツ ライト」

劇団フライングステージ第46回公演
「Rights, Light ライツ ライト」

Fs46a1

-

 劇団フライングステージを応援いただき、ありがとうございます。
 新作「Rights, Light ライツ ライト」のご案内をお送りいたします。
 「Rights, Light ライツ ライト」は、2019年に原告勝訴となったHIV内定取消訴訟を題材としたフィクションです。かつてのような怖ろしい病ではなくなったHIV、AIDSですが、偏見は今なお存在しています。LGBTの権利も世界的に認められつつありますが、犯罪だとする国も依然としてあります。タイトル「Rights, Light」は、失われるかもしれない「権利」と希望の「光」からつけたものです。
 今、世界はコロナ禍のなかにあります。HIVの物語をコロナ禍の現在と結びつけてみようというのが、今回の試みです。いつもよりは少しだけ現実の厳しい面に向き合う作品になりそうですが、フライングステージならではの楽しく心温まる物語をお送りします。
 コロナ対策として、通常の半分の客席での上演となります(9月15日現在)。キャスト、スタッフは健康に留意し、劇場の環境を整えて、お客様をお迎えいたします。
 みなさまのご来場を心よりお待ちしています。

 2020年9月 劇団フライングステージ

*公演の記録映像を公開しています。
 https://youtu.be/gVwVidpwYC8

*上演台本はこちらからご覧ください。
 ダウンロード - rights2c20light20e383a9e382a4e3838420e383a9e382a4e38388e4b88ae6bc94e58fb0e69cac.pdf

□ 作・演出
関根信一

□ 出演
石坂 純
石関 準(フライングステージ)
岸本啓孝(フライングステージ)
清水泰子
関根信一(フライングステージ)
中嶌 聡
野口聡人
山西真帆(劇団桃唄309)

□ 日程
2020年11月2日(月)‐11月8日(日)
11月 2日(月)19:30
11月 3日(火・祝)15:00 / 19:00
11月 4日(水)15:00 / 19:30
11月 5日(木)15:00 / 19:30
11月 6日(金)15:00 / 19:30
11月 7日(土)15:00 / 19:00
11月 8日(日)15:00 / 19:00
*受付開始、開場は開演の30分前です。
*上演時間は1時間30分の予定です(途中休憩はありません)。

ご予約状況(11月6日現在)
11月
2日(月)19:30 ■■■■■■■■■■
3日(火)15:00 ■■■■■■■■■■
3日(火)19:00 ■■■■■■■■■■
4日(水)15:00 ■■■■■■■■■■
4日(水)19:30 ■■■■■■■■■■
5日(木)15:00 ■■■■■■■■□□
5日(木)19:30 ■■■■■■■■■■
6日(金)15:00 ■■■■■■■■■■
6日(金)19:30 ■■■■■■■■■■
7日(土)15:00 ■■■■■■■■■■
7日(土)19:00 ■■■■■■■■■■
8日(日)15:00 ■■■■■■■■■■
8日(日)19:00 ■■■■■■■■■■

*満席の回についての当日券、キャンセル待ちについては、
 フライングステージ制作 yoyaku@flyingstage.com まで
 お問い合わせください。

□ 会場
下北沢 OFF・OFFシアター
京王井の頭線・小田急線「下北沢」駅東口徒歩1分
世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F

*客席を通常の半分、30席ほどにして上演します(9月15日現在の対応です)。
 今後、状況が変わることがあった場合、総席数の増減があることをご了承ください。
*開演時と終演後にはドアと窓を開放し、場内の換気につとめます。
*入場時の非接触型体温計による検温、手指のアルコール消毒にご協力ください。
*ご来場時および観劇中のマスクの着用をお願いいたします。
*会場のトイレが非常に狭いため、お手洗いはご来場前におすませいただけますようお願いいたします。

*コロナ対策としてアンケート用紙の配布と記入のお願いをしていません。
 Webにアンケートフォームを用意しました。
 当日パンフでお知らせしたQRコードと同じものです。
 ご感想、ご意見などお聞かせください。
 フライングステージ アンケート

□ スタッフ
照明:伊藤 馨
音響:樋口亜弓
衣裳:石関 準
舞台監督:岸本啓孝、水月アキラ
フライヤーイラスト:ぢるぢる
フライヤーデザイン:石原 燃
制作:渡辺智也、三枝 黎
協力:M・M・P、劇団桃唄309
企画製作:劇団フライングステージ

□ チケット料金
≪全指定席≫
前売(振込) 3,280円 学生 2,280円
予約(当日精算) 3,500円 学生 2,500円
ペアチケット(振込) 6,280円 トリプルチケット(振込) 8,780円
当日券 一般 4,000円 学生 3,000円 小中学生 1,500円

*受付での現金受渡を少なくするため事前の振込をお願いいたします。
 (振込手数料分を通常の公演時料金よりマイナスしています。)
*チケットは受付預かりとさせていただきます。
 郵送を希望される方には対応させていただきますので、ご予約の際、お知らせください。
*ペアチケット(2名)、トリプルチケット(3名)は、予約前売(事前振込)のみ取り扱いです。
*学生チケットは、当日、学生証の提示をお願いいたします。(小中学生は不要です)。
*客席の都合上、開演後のご入場はご予約いただいた席へのご案内が難しくなります。
 開演の3分前までにご来場いただけない場合は、座席の指定を解除させていただきます。
*当日券は開場と同時に発売いたします。
*37.5度以上の発熱がある方、体調がすぐれない方はご来場をご遠慮ください。
 ご予約のチケット代は払い戻しいたします。

□ チケット取り扱い

【WEB予約】
PC用 https://ticket.corich.jp/apply/108829
携帯用 http://ticket.corich.jp/apply/108829

携帯からの予約はこちらをクリック!


【MAIL予約】
yoyaku@flyingstage.com

【TEL/FAX予約】
03-6803-1250(フライングステージ)

*日時、チケット種類、枚数、連絡先電話番号をお知らせ下さい。
*不在の場合は留守電に「お名前、連絡先電話番号」をお残し下さい。

<先行予約> 2020年9月26日(土)10:00 から 10月2日(金)22:00 まで
*先行予約のチケット代は、事前のお振り込みをお願いいたします。

<一般発売> 2020年10月3日(土)10:00 から 各公演日前日 まで
*チケット代は当日精算でも承りますが、コロナ対策として事前振込をお願いしています。
*お席のご希望はうかがえません。ご了承ください。

・振込先口座
 みずほ銀行 世田谷支店(店番号212)
 普通 1445541 劇団フライングステージ(ゲキダンフライングステージ)

□ フライヤー裏面より
-----

 内定取消の理由はHIVに感染していることを言わなかったから?

 2019年秋、HIVに感染していることを告げなかったことを理由に就職内定を取り消したのは違法だと訴えた裁判に、原告勝訴の判決が下された。
 かつて死に至る病だったHIVは今では慢性疾患と考えられ、早期に服薬を開始すれば通常の生活が可能になった。AIDSの発症を防ぐこともできる。
 1980年代からHIV、AIDSを題材にした演劇やドラマは「どう死ぬか」ということばかりだった。それがとてもいやで上演した作品「PRESENT」には「誰も死なないエイズの話」というサブタイトルをつけた。
 昨年の裁判をモチーフにした新作「Rights, Light ライツ ライト」は、誰も死なないだけではなく、HIVとともに生きていく物語だ。「ともに生きていく」と書けば、明るく前向きな印象だが、昨年の裁判のように困難がつきまとうことは、今も変わらない。
 HIVと同じように、新型コロナウイルスCOVID-19も怖れるべきでないといいたいわけではないが、自粛期間の数ヶ月に思い出されたのは、HIV感染を怖れて人とふれ合うことをやめたかつてのエイズパニックのことだ。
 いつ終息するかわからないコロナ禍の現在、HIVと、そして、生きていくことについて考えてみたい。
 (関根信一)

-----

 本日は、OFF・OFFシアターへ、ようこそおいでくださいました。
 劇場にお入りいただく際の、検温(カメラによる体温測定)及び手指の消毒、そして、マスクの着用にご協力いただき、ありがとうございます。開演中及び開演前終演後の大きな声でのおしゃべりはご遠慮ください。皆様が安心して舞台をごらんいただけるよう、少しのお気遣いをお願いいたします。
 これからごらんいただく「Rights, Light ライツ ライト」について、少しお話させてください。
 フライングステージでは、これまで2作のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)を扱った作品を上演しています。2003年、2014年の「PRESENT」、2005年、2008年の「二人でお茶を TEA FOR TWO」です。どちらも上演台本をフライングステージのホームページで公開していますので、ご覧ください。www.flyingstage.com/ あ、今回の「Rights, Light ライツ ライト」とは何のつながりもないので、開演前にあわてて読んでいただかなくてだいじょうぶですよ。
 この二作品を、札幌で繰り返し上演してくれているのが、「世界エイズデーシアター札幌」です。毎年12月1日の世界エイズデーの頃に、HIVの啓蒙活動の一環として、エイズを題材にした演劇作品を上演しています。「PRESENT」は2014年と2019年に上演、「二人でお茶を TEA FOR TWO」は2017年と2018年に上演、TGR札幌劇場祭2018大賞を受賞、2019年に記念再演をしています。
 「Rights, Light ライツ ライト」は、2020年の世界エイズデーシアター札幌のために新作書き下ろしを依頼されたものです。フライングステージでの上演より先に、札幌での別企画での上演が決まっていて、フライングステージは別の新作を考えていたのですが、近い時期に二作品を準備するのは無理だと、自分でも思い、人にも言われ、フライングステージでも同じ作品を上演をすることになりました。
 世界エイズデーシアター札幌による公演は、11月の末に映像配信で行うことになったそうです。例年同様無料で見ることができます。情報は世界エイズデーシアター札幌のTwitterでご案内されると思います。ぜひご覧ください。僕もとても楽しみです。
 この企画が動きだしたのが2020年の春。札幌に取材に行こうと思い、「HIV内定取消訴訟」の原告の彼に会えないだろうかと相談したところ、4月中旬に札幌でお会いすることができました。4月というのはほんとにずいぶん前のことのように思われます。待ち合わせ場所に向かう前、すすきののホテルのテレビでは、北海道知事が数日前に発表された「北海道・札幌市緊急共同宣言」について話し、増え続ける道内のコロナウイルス感染者数が報道されていました。
 HIVとコロナ、ふたつのウイルスについての一つの作品をつくろうという思いが生まれたのは、その時だったのかもしれません。コロナウイルスの流行は、100年前のスペイン風邪の大流行にひきくらべて語られますが、なぜ40年前のHIVウイルスによる感染症、エイズの流行については語られないのだろう。現在、HIVは治療法がほぼ確立して、感染イコール死に至る病ではなくなっているからかもしれません。でも、スペイン風邪のパンデミックを体験した人はもういないわけですが、HIVにどう立ち向かったかを目の当たりにした人はまだまだ生きています。この二つを並べてみたら、何が見えてくるのだろうと思い、キャストスタッフのみなさんと作り上げたのが「Rights, Light ライツ ライト」です。
 札幌でお会いした原告の彼へのインタビューと彼の手元の裁判記録をベースに「Rights, Light ライツ ライト」はできあがっています。ただ、これは事実をもとにしたフィクションで、報道されていない裁判の真実を描いたというようなものでは全くありません。現実を元にしたフィクションとして、たくさんの「もしも」を想像しながらつくられた作品です。そのあたりを心にとめながら、この物語をお楽しみいただけたらと思います。
 いつもはアンケートに感想をお書きいただくようお願いをしているのですが、今回は、紙に記入するかたちのアンケートはありません。劇団へのメールやフライングステージのTwitterへのDM、またはみなさんのTwitterやfacebookやブログで感想をうかがえたら大変うれしいです。HIVについて、コロナについて、密にならずに、たくさんお話ができたらと思っています。
 HIVとコロナで亡くなった多くの方、そして今も戦い続けているみなさんにこの作品を捧げます。
 本日はご来場ありがとうございました。どうぞごゆっくりお楽しみください。

 劇団フライングステージ 関根信一

-----

劇団フライングステージ
カミングアウトしている「ゲイの劇団」。1992年の旗揚げ以来、代表の関根信一を中心に、「ゲイ」であることにこだわった芝居を作り続けている。近作に、高校に教育実習にやってきたゲイの青年と彼の担当になった教師の物語「お茶と同情 Tea and Sympathy」(2018年)、子ども向けのLGBT演劇作品「アイタクテとナリタクテ 子どもと大人のフライングステージ」(2019年)など。関根信一はLGBTを題材にした児童青少年向けの演劇作品として、劇団うりんこ「わたしとわたし、ぼくとぼく」(2017年初演、2019年再演)を作演出。

Fs46b2

« 2020年2月 | トップページ | 2020年12月 »